The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第12章 Master and servant ー主従ー
「……さて、お嬢様。
どうなさいますか?」
2人が別のドアの向こうに消えて、
少ししたタイミングで、セバスチャンが訊ねてきた。
『……どうもこうも…。
まず、この薄暗い牢獄から出ないとね……。
造作もないだろう?
……君と、私なら……。』
「……ええ。」
ふっと笑って意味を含めたように言うと、
セバスチャンも意味を理解しているようで、
可笑しそうに微笑んでそう言った……。
『……よし、出よう。
あっちに行く必要は無いから、反対側に行くとしようか。』
私は1つ頷いて、私達が来た方とは反対側を
人差し指1本で指し示した。
「……Yes, my load.」
セバスチャンは、
そんな私の前に跪いてそう答えた。
【……御意、私のご主人様____】