The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第11章 Floor B3 ー地下3階ー
その部屋の外に出ると、
先程まで下がっていたはずのゲートが上がっている。
私達は、4人でその奥にへと進んでいく。
『……なんだろうね。
この黒い空間……。』
「……"牢獄"、に見えなくもありませんね……。」
考え込む私とセバスチャン、
2人の背後で、ザックとレイの2人が会話をしていた。
「……何見てんだよ。」
「……これ…。」
「……あぁ?
何だ、ヘッタクソな絵だな。」
壁に書かれてあったのは、絵だったのか……。
私は、いくつかの絵を見て会話をしている2人を、
微笑ましく思った。
……と、ふっと笑みを零したその時…____
ーガッシャンッ‼ー
『っ!?』
「悠……!?」
ものすごい勢いで鉄格子が現れて、
私とセバスチャン、レイとザックの2組に分けられてしまった……。
『あ、開かない……‼』
「何やってんだ‼退け…‼
ぶっ壊してやる…っ‼」
『ちょ、ザック……!?
これも鉄だってば……っ‼』
「だから、やってみねぇとわかんねぇだろうがっ‼」
鉄格子を掴んで揺すってみるも、
鉄だからびくともしない。
慌てたように私が言うと、
ザックがそう叫んで、鎌をふりあげた。
先ほどと同じことを繰り返すつもり……!?
困惑しつつも、私は止められずに反射的に飛び退いた。