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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第11章 Floor B3 ー地下3階ー





Side of 悠



壁に向かって、左右の天井の方から、
いつの間にか、いくつもの銃口が飛び出していた。


『……連続で打てるタイプのものか……。
 …セバスチャン、助かったよ。
 ありがとう。』

「……いえ。
 執事に感謝など不要ですよ、お嬢様。

 如月家の執事たるもの、
 この程度のことができなくてどうします……?」

『……はいはい。
 そうやってすぐに調子に乗るんだから…。』


私がセバスチャンの言葉に苦笑してそう言った、
まさにその時……__

フロアのサイレンが止まり、
真っ白な室内を赤々と照らしていたライトがパッと消えた。

そして今度は、
目を開けていられないくらいの強いスポットライトの光が、
私達、一同に浴びせられた。


『っ……。
 ま、眩しい…。今度は、一体何……?』


目元を手で覆い、影を作ってそう言うと、


《 あ〜っははははは‼ 》


発砲音が、まだ耳や頭の中で残響していたように思えたが、
甲高い女性のその笑い声が響き渡り、それは掻き消えた。



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