The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第11章 Floor B3 ー地下3階ー
……一瞬__
目が見えなくなったのかと思ってしまった。
B4のフロアや、エレベーターの中が薄暗かったのも手伝って、
明るく白い B3のフロアは、目が眩むくらい眩しかった。
『わっ……‼』
「っ……。」
悠やレイも同じことを思ったのか……、
眩しそうに、レイは目を細め、悠は少しの間目を閉じていた。
このフロアには、やたらとライトが多い。
見上げると、天井にも多くのライトがあり、俺たちを照らしつけていた。
「……ったく。まだB3か。
一気に上まであがりゃあいいのに、いちいち止まりやがって……。
またエレベーター探しかよ。」
嫌気がさして、俺はそう呟いた。
「……そうだね。」
レイが小さく頷いて俺に続いて同意した。
そしてこの部屋には……、
目の前に行く手を阻む、大きな網みたいな壁がそびえ立っているだけだった……。