The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第9章 Grave care taker ー墓守ー
バッと白い光が溢れて、目が一瞬眩んだ。
真っ白だった世界に…
視界が、徐々に形を……色を取り戻していった。
「……え、あ……。
レイチェルは……?」
エディは私をじっと見つめて、戸惑ったような声をあげた。
『……ごめんね、エディ。
レイは、ここで殺されちゃったら……
死んじゃったらダメなんだ……。』
「……私は、あなたのお墓は要らないの……。」
私は悲しくて、小さく微笑ってみせる。
レイの声も私に続いて、小さく静かに響いた。
「……嫌だよ、そんなの。
ボクは、2人が欲しいのに…どうして?
…………だったら、悠…せめて君だけでも……。」
落胆したような声でそう呟いたエディは、
唐突に何か明確な意思を宿した声で、
はっきりとそう言ったのだった。