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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第9章 Grave care taker ー墓守ー





暗闇の中に、エディの声が不気味に響いた。



「…だから……ね。
 僕が君達2人の最後を…奪ってあげる……‼」


少し不気味に聞こえる幼いエディの声に反応してザックが舌打ちを吐き捨てた。


「クソっ‼
 またか……っ‼」


ザックが再び鎌を振り回しながらそう叫んだ。
更にこう続ける。


「おい、レイ‼
 お前、先に行け‼

 電源室っつーくらいなら、電源がどっかにあんだろ!?
 つけてこい……っ‼」

「____わかった‼」


何も見えない真っ黒な闇の中、
レイがかけていく小さな足音が聞こえた。


無我夢中で電源を探しているであろうレイの姿を思い浮かべて、
私は行くのを躊躇った。


……私は、どうしたら良いの……!?


闇に怯えてしまう私は、ただの足手纏いかも知れない。


…どうしたら…………。


「……っ。
 悠っ‼
 お前も行け……‼

 お前は俺と違って馬鹿じゃねぇんだ‼
 なんか出来んだろ……!?」


迷っている私に、ザックがそう叫んだ。

……私の視界が、白い光で開かれた気がした……。


『……わかった。
 ザック、気をつけて……‼』

「おう……‼」


私はそう言い残して、
ザックの心強い返答に頷き駆け出したのだった……。

レイはランプを持っていた。
その小さな頼りない明かりを頼りに、私はレイを見つけた。


『……レイ‼』

「悠…‼」


……だが、
これではあちらからもレイのいる場所がわかってしまう。


…どうすれば……。

考えて、考えて……‼


私はめいっぱい思考を巡らせた。



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