第1章 日常生活に魔が差して!?
するとそこに七瀬さんがおすすめのおつまみを持って来てくれた。
「宜しかったらおつまみは如何ですか?イカの燻製です。」
「いいですね。ありがとうございます。」
美味しいお酒と美味しいおつまみに僕らは時間を忘れ酔いしれた。
「次はここのおすすめのお酒を頼まないか?すみませんここのおすすめのお酒って何ですか?」
すっかり上機嫌の西田が七瀬さんに聞いた。
「スミノフというウォッカはおすすめですよ。度数は90になりますが。」
七瀬さんはにっこり話す。いや、ウォッカは飲んだことないから不安だな。
「やめておいた方が・・・。」
僕が西田にそう言いかけたが西田に勝手に注文されてしまった。
結構度数高かったけど大丈夫かな?
そんなことを考えているとふと頭の中にあることが過った。
やばい、車を郵便局の社員駐車場に置いてきちゃったな。明日取りに行った時に武田部長に怒られませんように。って待てよ。莉子には何て話すんだ?仕事で遅くなったと話してあるけどここで更に酔っ払ってしまったら何て言えばいいんだろう?後輩の新人歓迎会があったと本当のことを言うしかないか。嘘ついても仕方なしな。車は明日取りに行くか。
「どうした?清水君よー。俺達先輩が楽しんで飲まないと後輩の木下に気を遣わせるだろう?お前も飲めよ。」
水島がスミノフを片手に僕の肩に手を回してきた。
「あっ、うん。」
僕は木下の様子を伺った。あんなに楽しそうな木下は今まで見たことがなかったからだ。
「別によー、一気飲みしろとは言ってないぜ?少しは飲めって。元気出るぞ!」
僕は水島に進められて渋々スミノフを飲んだ。
ごくん!あれ?すっきりしていておいしい。
「ようやく清水がスミノフを飲みましたぁ。」
「すごーい!度胸あるんですね。」
七瀬さんが感心して拍手をしてくれる。その様子を見て西田と水島がげらげら笑う。完全に2人は酔っぱらっているなと思った。木下は何故か僕に握手を求めてきた。
「これからも末永くよろしくお願いします。」
「ああ、うん。末永くか。」
この時僕はみんなの雰囲気を壊してはいけないとスミノフを結構飲んでしまった。