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僕は昨日、不倫しました

第6章 これは恋のゲームだよな?


この日も仕事に徹した。そして午前中は窓口での業務。午後は配達に向かった。
「うわっ、まただ。」
僕の3人目の恋人?となった三枝葵さん。よく彼女の家に届け物をすることが増えていった。しかしこれって僕に会うための口実なんじゃないかと、最近思い始めた。

とりあえず呼び鈴を押すとしばらくして彼女が玄関のドアを開けて出てきた。
「良かったら上がってってよ。」
「まずいって仕事中だし。その・・・やっぱり・・・。」
僕がそう言いかけると僕の言葉を遮るように彼女が言った。
「何?郵便局にバレたらどうしようとでもいいたいの?だって悠真さん最近、忙しそうで私に全然構ってくれてないじゃない。」

それもそのはずだ。休日は莉子やサラちゃん、なるちゃんと過ごすために怪しまれないように予定を組んでいたからだ。誰とも被らずに進めるためにそればっかりが先走っていて葵さんのことをすっかり忘れていたのだ。
「ごめんって、今度折り合わせるからさぁー。」
僕が冷や汗をかきながら答えると彼女が怪訝そうに言った。
「今度っていつなの?何時何分地球がー。」
「わかったよ。ちょっとだけなら寄れるから。バイク置いてくるから待ってて。」
僕は彼女に配達物を渡すとバイクに跨って近くの駐輪場においてきた。
「おまたせ。」
「上がってよ。今日はとっておきの楽しみがあるんだから。ふふふっ。」
楽しみって何だろう?彼女の言葉が妙に引っかかるけど家の中に入りドアを閉めた。
まぁ、少し世間話でもして帰ればいいかとこの時の僕は気楽に考えていた。

あんなことになるとも知らずにー。
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