第6章 これは恋のゲームだよな?
この日も郵便局で仕事だ。淡々とこなしていく。そういや、後輩の木下のだいぶ仕事に慣れたとか言ってたなと、ふと思う。
そしてお昼は莉子が作ってくれた弁当を食べる。
あっやべ!そういえば・・・。
僕は昨日のLINEを思い出した。僕が郵便局で働いてることを知っているなるちゃんがお弁当を作ろうか?と聞いてくれたんだけどそれは困る!
なぜって既婚者だと伝えてないし、もしそんなことされたら莉子に不審がられるに違いない。でも流石に既読無視はできず、自分で弁当を作ってるからということにしておいた。
まいったなぁ。同僚にも相談できないしなぁ。
そんなことを考えながら弁当を食べて仕事を終えた。
「ただいまー。」
いつもの自宅に帰宅する。すると莉子が慌てた様子で玄関に小走りで来た。
「おかえりなさい。」
「どうした?なんかあったか?」
「それが悠真宛にお手紙が届いてたのよ。忘れないうちに渡さなきゃと思って。」
「僕宛に手紙?」
不審に思って莉子から手紙を受け取って封筒を見たら察しがついた。ああ、中学の同窓会のお知らせか。
そういや、莉子とは高校は一緒だったけど中学は違ったんだよな。そう思って封筒の中身を開けるとやっぱり中学の同窓会のお知らせの用紙が届いていた。
「せっかくだから行ってくればいいじゃないのー。来月の日曜なんでしょー?ってか日曜は仕事なの?」
莉子が僕に聞いてきた。
僕の仕事の場合は休みもまばらだから勤務表が出たら莉子に伝えるようにしている。
「また、確認しておくよ。行けたら行こうかな。ご飯できてる?」
「できてるわよ。お風呂も沸かしてあるわ。」
「そっか、ありがとう。」
僕はそんな会話を交わして洗面所で手を洗ってうがいをした。
同窓会行けたらいいなぁと期待に胸を膨らませていた。
そして翌日の郵便局で局長より勤務表が配られて同窓会に行けることになった。たまたまその日は休みになっていたのだ。特に希望休をその日は入れてなかったのでラッキーだと僕は思った。