第5章 まさかの三股に突入⁉︎
そうか、しまったぁー!俺はことの重要さに気づいた。もしかして俺って三股ってやつしてねーか?だってサラちゃんに葵さんになるちゃんと奥さん含めると??
これはとんでもないことだな!?
翌日も郵便局で莉子の作ってくれたお弁当を食べた。なんだか申し訳ないと思うと泣けてくる。
「清水はよぉ、奥さんの弁当でそんなに感動するかよ?」
西田が呆れ顔で言った。
「えっ?そんな風に見えてんの?」
僕は驚いて顔を上げ、西田の方を見た。
「そうだよ。俺にはわかんねーけどな。結婚したらそうなるのかぁ、清水は幸せもんじゃねーか。奥さんに感謝しないとな。」
西田が笑って僕の方に手を掛けた。僕は作り笑いをしてその場をやり過ごした。
この日の仕事終わりにサラちゃんとご飯を食べに行った。莉子には同僚と食べて帰るからと伝えてある。
「久しぶりだね。寂しかったからぎゅうってしてぇ。」
僕は周りを気にしながら頷くと彼女を抱きしめてあげた。
ああ、サラちゃんの髪の毛ってなんていい匂いなんだろう。僕は鼻を使って彼女の髪の毛の匂いを嗅いだ。
「早くご飯食べに行こう!!」
「うん。」
やばい!サラちゃんの可愛さに持っていかれそうだ。僕が主導権握らないとなのに。
この日の食事中もサラちゃんに振り回されっぱなしだった。でもこの日のお会計は割り勘でいいよってサラちゃんが言ってくれた。
割り勘だとありがたい。莉子との場合は普段は割り勘にして記念日の時だけ僕が払っている。
前に某テレビ番組でそう言ってたからな。真似するようにしてるんだ。
食事が終わり、本当なら帰る時間なのにこのまま彼女を返したくなくなった。
僕はお会計の後、彼女をレストラン内に待たせてトイレに行った。
個室に入りiPhoneを手にして開くと莉子にLINEをした。
「急な仕事が入って遅くなりそうだから郵便局に泊まって行くね。」
あからさまの嘘である。普通の奥さんなら見抜いてる所を僕はわざわざこんなLINEを送ったのだ。それには理由がある。
それは莉子がいかに鈍感だってこと。すると莉子から返信が届いた。
「悠真くんお仕事お疲れ様!無理しないで頑張ってね。明日は普通に帰ってくるのよね?」
「そうだよ。今日はごめんね。そういうことだから。」
僕は返信終わるとトイレから出た。
「サラちゃんお待たせ!あのさ、今日・・・車の中で話そうか。」