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第5章 まさかの三股に突入⁉︎
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なんでこんなことになっちゃうのー?
ひとまず駐車場にバイクを停めて彼女の豪邸に上がった。
「お邪魔します。」
玄関で靴を脱ぐと長い廊下が続いていた。壁には何百万しそうなので絵画が飾られてあった。
「私、美術品集めるの好きなのよね。」
歩きながら彼女が言う。
「凄い豪邸ですね。自分で買われたんですか?」
「ちょっとどうして丁寧語なの?連絡先交換したんだからタメ口でいいじゃない。」
彼女が呆れて言った。
「でも僕は仕事で来てるんだからな。葵ちゃんは仮にも僕のお客様なんだぞ!」
僕はムッとして言ってしまった。
「あーあ、ぜりぃ食べたら楽しいことしようと思ったのになぁ。」
「楽しいことって何?」
僕がそう聞き返すと広い和室に着いた。
「ここよ。今お茶淹れるから座って。楽しいことって何か知りたい?」
彼女が僕の耳元で囁くので背中がゾクゾクした。
「それはぜりぃ食べてからのお楽しみに。」
彼女はパタパタと小走りに和室を出て行った。暫くするとお盆にお茶を2つ乗せて運んで来た。
「おまたせ。このぜりぃには抹茶がよく合うのよ。」
「へぇー。抹茶点てるとか本格的だね。」
「本当は茶室もあるんだけど急いで魔法瓶でね。なんだか申し訳なくなっちゃったわ。」
「そんなことないよ。でも僕は関係ないのにお中元は頂けないよ。」
「何を言ってるの?私とあなたの中でしょ!ほら遠慮しないで食べなさいよ。」
彼女がお中元を勧めてくる。
「じゃあ食べてもいいけどあとで足りなくなったーとか何で食べたの?って責めるなよ!」
「わかったから食べてちょうだい。」
「いただきます。」
僕はぜりぃの蓋をゆっくりと開けた。高級そうだから気をつけて食べなきゃな。
このぜりぃは商品名がぜりぃらしい。味はラフランスとイチジクとライチ、みかんが選べた。僕はラフランスにした。
「あっ、美味しい。」
「でしょー。こうして2人で向かい合ってるとなんだか夫婦みたいね。」
彼女がそう言った時に僕はお茶を口に含んでいたので思わず吹き出してしまった。
「ちょっと、どうしてくれるのよ?」
「申し訳ございません。クリーニング代出しましょうか?」
奇しくも僕の吐き出したお茶が彼女の胸元に命中してしまった。
僕がもうお終いだと言わんばかりに俯いてると彼女が僕の肩に手をやった。
「なんだかゾクゾクしてこない?償いは別の方法でいいわよ。」
「えっ?」
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