• テキストサイズ

僕は昨日、不倫しました

第3章 2人目の死角


はぁ、デートが終わった。僕は家に帰る頃にはもうくたくたに疲れていた。デートが終わり亀山書店の駐車場でスーツに着替え帰ると先にお風呂に入った。
ざぱーん!
湯に浸かると今日の疲労がどっとあふれ出た。
買い物のあとの食事では彼女の住んでいたアメリカでの話を散々聞かされて気が滅入ってしまう程だった。
「あー、どうするっかな?」
サラちゃんとなるちゃんが鉢合わせたらやばいことになるんだろうな。それに莉子にもバレたら相当まずいなと、考えながらお風呂から出て頭を洗い、体を洗った。そして髭を剃っていく。
じょりじょりという髭を剃る音が浴室内に響いていた。そしてもう一度湯に浸かりお風呂から出た。
ガラー
部屋着に着替えて夕食を取った。
これって何角関係なんだろう?いや二股じゃないよな。三股かな?なんて考えながら食事をしていると莉子が僕に話しかけてきた。
「今日もお仕事お疲れ様!悠真の顔やつれてるみただけど大丈夫?」
「あっ、いや。大丈夫だよ。心配するなって。」
僕はバレないように必死にその場を取り繕った。
「あまり無理をすると体に毒よ!私、悠真のことが心配で。」
「気遣ってくれてありがとう。でも本当に大丈夫だから。」
僕は作り笑みを浮かべその場をやり過ごした。
はぁ、僕って何をやってるんだろう?莉子と話しをしていると現実逃避から目が覚めたみたいな気持ちになる。お願いだから夢なら冷めないで欲しと思うが無駄なんだろうなきっと。莉子にお仕事お疲れ様なんて言われると何だかとても虚しくなる。本当は仕事じゃなかったのにな。でも本当のことを言うと厄介なことになるから莉子の前では仕事だったという事にしておこう。僕は莉子の話を聞きながら考えていた。

本当にこれからどうするっかな。もし3人同時に約束の催促が来たらどうするんだろう?まずは妻である莉子を優先すべきだと思うが仕事が入ったのを理由にすれば他の2人の約束も果たせるのではないか?いや、もし七瀬さんの方を優先したらサラちゃんには何て説明すればいいのだろう?
僕は色々考えすぎて頭の中が真っ白になってしまった。
「ご馳走様。」
僕は食器を流しに下げるとリビングルームへテレビを見に向かった。




/ 106ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp