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僕は昨日、不倫しました

第2章 危険な香りが漂って


テラス?うわーバレたら終わりだ。僕は顔面蒼白となった。
「悠真君も座ろうよ」
七瀬さんにそう言われ僕も席に着いた。すると七瀬さんが僕が席に着くなり携帯電話を取り出して写真を撮り始めた。
「2人の記念に写真撮ろうよー」

ええ?嘘だろう?やばいやばい。
「ちょっと悠真君?もっとニコニコできないの?私だけ楽しんでるみたいじゃん」
「ごめんって」
七瀬さんが僕の肩に手を回し写真を撮っている。
パシャッ
すると今度は連写し始めた。

パシャッ、パシャッ、パシャッ、パシャッ、パシャッ。
何枚取る気なんだろう?
「あっ、そうだ。インスタに載せちゃおう!」
七瀬さんは嬉しそうに撮ったばかりの写真を見つめた。

お願いだからそれだけはやめてくれ!
「あのさ、メニュー決めようか」
僕はここで話をすり替える作戦に出た。
「わかったわよー。折角いい所だったのに」
ふう危なかった。七瀬さんは携帯電話を閉じて僕とメニュー表を見た。
「私はランチは彩野菜とチキンのグリルにするわね。あとかき氷は2人でシェアして食べましょうよ」
「いいねえ。僕はハンバーグセットでいいや」
ハンバーグをナイフで切っている時に顔を下に向ければ少しはバレないかな?と思ったからである。
「すみませーん!」
七瀬さんが店員を呼ぶ。
声大きいよ!ばれたらどうするんだ。僕はバレたらどうしようという思いでいっぱいだった。
そして店員がお水とおしぼりを持ってきた所でメニューを伝えた。僕らは料理が来る間会話を楽しんだ。
「あの、さっき撮った写真なんですけど」
僕は七瀬さんに申し訳なさそうに言った。
「ああ、見たい?」
七瀬さんは僕にさっき撮ったばかりの写真を見せてきました。
「僕、写真に写るのあまり好きじゃないんですよね。できれば削除して欲しいな。だめですか?」
「仕方ないわね。いいわよ」
七瀬さんはため息をついて写真を消してくれた。
今はSNSの普及がすごい。Facebookやinstagram、Xやブログなど色々書き込めたり写真を載せたり楽しむことができる。もしそんなのに載せられたらばれると思ったのだ。

ああ、危なかった。僕は一命を取り留めたのだ。
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