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僕は昨日、不倫しました

第1章 日常生活に魔が差して!?


歩いて郵便局に着いた頃には酔いもすっかり冷めていた。
「さて、帰りますか。」
「あの、清水君。」
僕が車の鍵を穴に差し込んでいると武田部長がやって来た。
ギクリ!と冷や汗が走る。こんなタイミングで話しかけてくるなんて部長も部長だ。
「昨日、車をここの駐車場に置いて行ったようね。何かあったの?」
「えっと、水島が送っていくっていうから乗って帰っちゃったんですよ。車停めていたのをすっかり忘れててさ。」
こんな時に同僚の水島を引っ張り出すなんて僕って情けないよな。
「ふーん。今度は忘れないように気をつけなさいよ。」
武田部長は眼鏡の奥を光らせて言った。
えっ、ってことは武田部長は昨日の歓迎会は知らないってことだよな?どういうことなんだ一体?僕はますます頭の中が混乱した。
「それじゃあ私は仕事へ戻るから。」
「あっ、はい。」
僕は深々と頭を下げて部長が郵便局の中に入っていくのを確認すると車の鍵を開けて中に入った。
「えっと免許証はっと、あった。よかったー。」
車の中に免許証が入った財布があった。盗まれなくてよかったけど次からは気を付けようっと。
エンジンをかけてギアを下して車をゆっくりバックしていく。そして方向を変えていつものルートで家に帰った。
その間僕のズボンのポケットからiPhoneが鳴った。
「誰だろう?家に帰ったら確認するか。」
そして家に帰ると車の鍵を玄関先に置いた。
「ただいま。」
「早かったのね。朝ご飯食べちゃえば?テーブルの上にあるわよ。」
莉子がベランダから顔を出して言った。
「もしかして莉子はもう食べちゃったとか?」
「だって悠真ったらぐっすり寝てるんだもん。起こすわけにもいかないし。ごめんね!」
「いや、こっちこそごめん。」
莉子は朝食を先に済ませてしまったらしい。なんだか申し訳ないなと僕は思いながらテーブルに着いた。
「さっきの着信音は何だろう?」
iPhoneを開けてLINEのアプリをタッチする。

『どうも!七瀬愛美です。清水さんに折り入って大切なお話がありまして近々どこかで会えないですかね?お返事待ってます!』
え?どういうことだ?僕は息が詰まる思いがした。

あっ、そうだ。昨日同僚の西田と水島と後輩の木下と飲み屋に来てて・・・。
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