第7章 妻の考察と情報収集
私の情報収集はこれだけではなく、車にGPSを取り付けて悠真君の移動先を特定した。GPSをつけることでいつどこで何をしていたのかわかるし、言い逃れできないようにしたかったからだ。
ふふふっ、今に見てなさいよ。今は良い妻を演じて"あ・げ・る"だけどそれも期限が過ぎればおしまいよ。
そして暫くしたある日、私は悠真君に言った。
「私も働いていい?なんだか興味がある仕事があって。」
興味がある仕事というのは本当だ。植物園で花や苗や種を売る仕事に興味が湧いて色々と調べていたらいくつか募集していたのだ。
「えっ?俺の稼ぎじゃ足りない?」
「そんなことないわ。いつも頑張ってくれて感謝してるし。でも私もずっと家のことやってるのも・・・飽きたというか・・・たまには外に出て体も動かしたいし。」
「だったら外に出てウォーキングやサイクリングでもすればいいだろう?」
そう言われるとそうなんだけど・・・何かが引っかかる。どうしてそこまで言われなきゃいけないの?私は心の中がモヤモヤしたような感じた。
「それはそうなんだけど・・・暇になっちゃったのよ。暇を持て余すよりいいでしょ?」
「じゃあ、妊活はどうすんの?妊活しながら働くなんてできないと思うけどね。専業主婦でいいんじゃね?」
悠真君にはそう言われたけれど私はなんとしてでも働きたかったので念を押した。
「いい条件の仕事があるの。元々、植物を育てるのに興味があってここで働きたいの。お願い!!!」
私が募集のチラシを持ってきて見せると悠真君は好きにすればと言って去ってしまった。
とりあえず了承は得たということなのだろうか?早速、履歴書を買いに行って家で書くことにした。
自分のお金があった方が今後、離婚した時に楽になるわ。まぁ手こずったけどなんとかなったわね。