• テキストサイズ

【ネウロ】 雨宿り

第9章 ________違



何で急にそんな事聞くの、と刑事さんは尋ねてきた。

「明日からあそこでバイトする事になったんです」

「バイトねぇ…」

「私じゃあまり役に立たないと思うんですけど、ネウロさんが明日から来いって」

刑事さんはそれから何を考えているのか黙ってしまったが、やがて目の前の信号が赤になり車を止めると、こちらを見た。

「あそこの探偵とはよく会うから、また会うかもね」

「そうなんですか?」

「何でかな…事件起きて現場行くと、よく会う」

探偵の直感かね、と呟いた刑事さんは、信号が変わって車を走らせる。
なんだろう、ちょっと嬉しいような。また刑事さんにも会えるんだ。

窓から見える人、車、自転車。あの人たちの誰もが私の事なんか少しも知らなくて、こんな境遇に陥ったなんて知らないんだろうなと、急にそんな事を考えて。
考えながら外を見ていると、不意に車が止まった。


2009/08/22
/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp