第1章 01~07
「お前さァ…」
「あ はい」
「家事できる?」
「できますけど」
「じゃ、決まりィ。これから宜しくな、乃芽ちゃん」
「は……え?」
何が?
何を宜しく?
脳内処理に戸惑っていると神楽の猛烈タックルを喰らう。
「うっ!」
「やったァァアル乃芽!天パもたまにはいい事するネ!」
「たまにはって何だ!俺ァいつでもいい事してんじゃねーか!牛乳の本棚とかよォ」
「それはお金がないからでしょうが。ともかくこれから宜しくお願いします、乃芽さん」
「え…ちょ」
「おー。お前早速朝飯作ってくれや」
「待…」
「お赤飯!今日は祝い事だから赤飯食べるアル!」
「朝から赤飯はちょっと…せめて夕飯にしようよ」
「ちょっと待って!!」
乃芽は思わず叫んでいた。
だって、今まで居た所では親切なんて。
2008/04/06