第1章 01~07
「銀ちゃん銀ちゃん!乃芽ここに住まわせてヨ!」
突然神楽が思いついたように言った。
「え…」
「あん?何でだよ」
「これ以上天パとメガネと住むなんて女の身が危ないヨ。私お姉ちゃん欲しかったアル!乃芽がここに住めば全部解決ネ」
「ったってなァ…こんな年頃の子と住むなんて銀さん耐えられるか…色々と」
「私だって年頃の女の子アル」
「この世界では怪力暴食酢昆布娘を年頃の女の子とは言わん」
「はッッ!!!」
ドガン!!
銀時の真横の壁に大きなクレーターができた。
成る程。この少女、肌の白さと人間ならざる力からして夜兎ね、夜兎。
銀時が引きつった笑顔で神楽を宥める。
新八はこんなノリには慣れているのか、大して驚いた様子はない。
慣れって怖い。
「まぁ…この町で女の子が一人暮らしするのも危ないですしね。いいんじゃないですか?」
「でも私、喧嘩には自信あるので大丈夫ですよ。そんなにご迷惑はかけられません」
屋根に穴を空けた上そこに住まわせてもらうなんて強欲すぎる。
それに、働いて返すくらいならまだ良い方だ。裁判沙汰になって慰謝料ふんだくられたら持ってきた全財産を使い切ってしまう。
まずは安くても住む所を探して屋根の修理代を返して…合間にもう一つバイトでもして生活費を稼ごう。
そう、乃芽は考えていた。
すると。