第3章 12~19
「仕事はいつからにすんだ」と言う土方に、出来れば早くと答え、初出勤は明日からになった。
「いろいろ決め事あっから明日10時に屯所に来い」
「わかった」
頷きながら、どんな事をするんだろうと考える。
多分、家事的なものが多いのだろうが。隊士達はあそこで寝泊まりしているんだろうし、部屋の掃除や洗濯、食事作りだろう。
「じゃーな。屯所の場所ぐれぇまだわかんだろ」
「わかる。平気」
「じゃあ俺ァ早上がりして乃芽とデート行くんでこれで。土方さんはさっさと仕事に戻りなせェ」
「何言ってんだテメェは」
「そーだぞ沖田君。乃芽はこれから銀さんとデートに行くのだ」
「それもふざけんな。徹底的に邪魔してやんぞ」
「大串くんは黙っててくんなァい」
何やってんだかこの人達は。前を土方と沖田に、後ろを銀時に挟まれて動けなくなる。
「いい加減名前くらい覚えろテメェ俺は土方だ」
「旦那ァ乃芽とデートの先約は俺ですぜィ」
「可愛い乃芽を簡単にてめーらに渡せるかっての。どーせアレだろ?取り調べとか何とか言って連れ込むつもりだろ」
しかも何か距離が段々近づいてる気がする。
あの、間に私がいるの忘れてませんかあなた方。
と、その時。