第9章 初めてのおつかい IN 赤塚
小学生でも相手が女子というだけで緊張するオレにはスムーズに会話をするのは至難の業だ、だがしかぁしっ!!ここで多少なりともガールの情報をゲットしておきたい。
カ「な、なぁ?ガールはここら辺は初めてだと言っていたが何処から来たんだ?」
『えっ?えっと白塚です…』
カ「白塚か…遠いな」
『うん、遠いね…電車を乗り継いで三時間掛かったもん』
カ「オレの名前は松野カラ松だ!その…ガールの名前…聞いてもいいだろうか…?」
オレが名前を聞くとガールは少し考えこむ…ダメだろうか…。
『………タキです、松野さん』
よっしゃーっっ!!名前ゲットしたぞ♪だが松野さん呼びは困るな…同じ顔の松野が後五人いるからな…。
カ「タキちゃんて呼んでもいいか?オレの事は出来れば名前で呼んで欲しいかな」
『カラ松さん…でいい?』
カ「ああ♪」
デカパンラボに着いた、オレはタキちゃんの手を引いて建物の中に入る。
カ「おーい、デカパン博士っ!博士に用があるお客さんを連れてきたぞっ!!」
「ホエホエ~?誰ダス?君は…その痛さは赤塚の六つ子のカラ松くんダスね。ホエッ!ピーノのタキちゃんダスな、よく来てくれたダス♪」
彼女は可愛らしいあれは狸だろうか…背中からナップサックを下ろすと中から金属の箱を取り出した。
『デカパン博士、お久し振りです…それとこれお届け物です、後チョロがよろしく言ってました♪』
ん?チョロ?……さっきもオレを見た時にカラと言っていたな…彼女の回りにはオレ達と同名でもいるのか…?
「ホエッ!ありがとうダス♪遠いところすまなかったダスねぇ」
『いいえ、博士にはいつもお世話になってるからってチョロが言ってましたよ、皆今日は忙しいから私しかここにこれなかったんです』
「ホエ~…よくカラ松くんが許したダスね!?」
『いつまでたっても子供扱いするんだもん、ごり押しで来ちゃいましたよ…はぁ…白塚駅まで六つ子勢揃いで見送られました』
なんなんだ?話が見えないな…六つ子?オレ達以外にも六つ子がいるのか?しかも同じ名前みたいだが…。
「ホエ~…ボスのおそ松くんまでとは驚いたダスっ!」
『ですよね~…皆過保護過ぎるんですよね~…』
はっ?おそ松がボス?博士の言うカラ松がオレじゃないのは確かだ…いったい何者なんだ?この子。