第8章 初参戦
『なんで?絶対離れる事はないんだから怖がる必要なんてないよ?チョロこそ変な事聞くのね。あぁでも、カラにも言ったけど、もし私の意思とは関係なく私が消えたらその時は諦めて許してね♪』
「自分の意思とは関係なく消える?どういう意味?」
『消えるってのは、う~ん…まぁ…そういう世界なんだから、ファミリー以外に殺されちゃったり不可抗力で死んじゃったってなった時ね♪』
「いやいやいや、そんな事にならないように僕達ちゃんと守るからねっ!!ケツ毛燃えそうな事言わないでくれるっ!」
『あれ?チョロケツ毛なんて生えてたっけ?あっ、それとゴミ箱取って?』
お喋りしながらもクッキー食べてるから包装袋が溜まる、片付けないと今チョロがまたうるさくなっても困るもんね。
「生えてないからっ!ケツ毛燃えるは例えだからねっ!はい、ゴミ箱」
『ん、ありがとう♪』
ゴミ箱を受け取るとテーブルの上のゴミを捨てて足元に置く。
『それと今って何時?』
チョロは自分の腕時計を見る。
「18時半過ぎだけど?」
私は雷切を見る…消えてないっ!!二時間保ってるっ!!
『やった、二時間以上保ってるよ具現化時間のびてるっ!』
「確かに、執務室で具現化してからだから二時間いってるね、凄いよタキちゃん!」
『後一時間保ってほしいっ!お願い…雷切…消えないで…』
祈る私の頭をチョロが優しく撫でる、顔を上げてチョロを見ると優しい顔してる、そんな顔…出来たんだね。
う~ん…時間が長いな、仕方ない部屋に帰って寝るかな…。
寝て起きたら時間も経ってるでしょ、
『チョロ…クッキーごちそうさま…私、部屋に帰るね…』
「えっ…もう部屋に戻るの?」
『一時間が長いから、部屋に帰って寝て過ごす…起きたら晩ご飯だし…』
「いやいや、寝るならここでも寝れるでしょ?別に変な事しないからさ」
『んー…じゃあボスみたいに上にのって寝ていい?心臓の鼓動が心地よくて気が付いたら寝ちゃってるんだよね』
「そうなんだ…僕の上でよかったらどうぞ」
チョロは寝やすいようにかな…スーツの上着を脱いでハンガーに掛けるとベッドに横になる、胸をポンポン叩いて私を呼ぶ。
「おいでタキちゃん、君専用の枕だよ」
私はローファーを脱いでベッドに上がるとモソモソとチョロの上にのって胸に頭をのせる、落ち着く音…。