第7章 ストレスと攻防戦と新武器完成!
素晴らしい出来だわ…溜め息でちゃう美しさ♪
『これぞ雷切(らいきり)っ!!実物は現存してるけど刀身しか残ってない伝説的な逸話のある「天下五剣」と呼ばれる名刀の一つよ、立花道雪って昔の人が雨宿りをしてる時に雷が襲ったんだって、道雪は所持していた刀、千鳥でその雷の中にいた雷神を切ったって話、その後千鳥を雷切丸って名前で呼んでずっと手元に置いてたんだって、写真では脇差だけど元は太刀を削ったって書いてあったから太刀にした、私…これ見た時イメージがカラと重なったの…刀の構造やそのデザイン製、色々調べて一番カラに似合う刀剣に仕上がった…はいこれ、抜いてみて…』
私は一通り説明するとカラに雷切を渡した。
「なんて…美しい刀なんだ………拵(こしらえ)も鞘(さや)も柄(つか)もオレ色で統一されていて細やかな細工まで…素晴らしいぞ!タキ」
カラはスラリと鞘から抜いた…青いオーラが刀身を包む、抜いても美しいって最高ね♪
『フフフ…どうだっ!凄いでしょっ!!勿論斬れ味は抜群な筈よ』
「言葉も出ないとはこの事だな…これがオレの…オレだけの刀…」
『そうよ、それと雷切を持ってたその道雪って人ね、雷に打たれても死なないで半身不随になっても生きてたんだって、攻撃力もあるけどそんな逸話にあやかってカラの身を守るって私の願いも込められてる…なんて私の柄じゃないわね……はぁ…さすがに疲れた…後は斬れ味を試すなりなんなり好きにしてちょうだい…』
「お疲れ様タキ…オレと十四松のために頑張ってくれてありがとうな」
『うん…』
耳と尻尾を出してソファに座ると肘掛けに凭れる。
ああ…しんど…マジでしんどい…ストレスと疲れからか尻尾もバサバサだよ…可哀想な私の尻尾…尻尾を抱いて丸まる。
「お疲れ様、タキ…マッサージとブラッシングしてあげるよ…」
『ん…?いち…いいの?』
「うん…」
ボフンッ!小さくなって服から抜け出すといちが隣に座る、膝にのっていちに身を任せる。
ああ…さすがいち…気持ちいい…。
『ふわぁ…気持ちいいよぉ…』
「そうだ、タキちゃん、ボクまたクッキー買って来てたんだ♪持ってくるね」
『やったぁ♪クッキー食べるぅ!』
「やったな♪タキ、お前本当凄いわ」
皆が気を使ってくれてるのがわかる…優しいね…。