第7章 ストレスと攻防戦と新武器完成!
『わぁっ♪ここのベッドもキングサイズだね!』
飛び込みたくてウズウズして尻尾がパタパタしちゃう。
「ベッドにダイブしたいんでしょ?いいよ…」
やったぁ♪ヒールを脱いでダイブ…フカフカ~…ゴロゴロする。
『このベッドもフカフカで気持ちいいよ♪』
「タキは尻尾を見てるとわかりやすいよね…後耳もね」
ベッドの端に座りながらいちが呟く、そして私の頭を撫でる、本当いちが撫でると気持ちいい、耳の裏もマッサージしながら撫でてくれるからかな?
『あっ…そうだ、いち?あんまり私に引っ付かないほうがいいよ?』
「ん?何で…?」
訝しげに聞いてくるいちに私は今日、チョロ部屋で起こった出来事を話す。
『ね?何でこうなったのか自分でもよくわかんないから』
「今は大丈夫なの?」
『んー…たぶん…試すかな…いち、ちょっとゴメンね』
「えっ?何?うわっ!?」
私は起き上がり座ってるいちの膝の上に跨がると抱き付く、反動でいちはベッドに仰向けに倒れる。
胸元…首…耳元…クンカクンカ匂いを嗅ぐ…うん、大丈夫。
身体を起こしていちを見る。
『うん、今は大丈夫だね』
「……そう……そりゃよかった」
いちの上から退こうとした時…ピクッ!耳を澄ます…何か来てる?
『いち…お客さん来てるよ…バルコニー』
私はいちの上から退くとカラの部屋と同じ造りのバルコニーに出れる窓を見る。
いちは起き上がり窓に近付いて開けると何かを抱いて戻ってきた。
「こいつだった…」
猫?白い毛並みの綺麗な雄猫、いちの腕から飛び降りるとベッドに座る私の膝にのる。
『初めましてこんにちは…』
《やぁ、こんにちは、彼の部屋に兄弟以外で誰かいるなんて珍しいね》
『そうなの?』
《君はここら辺では見掛けない動物だね、人間の姿になれてるし珍しいね!ぼくはこうやって、よくご飯をもらいにくるんだよ》
『猫さん、私はタヌキって動物だよ…私も美味しいご飯を食べさせてもらってる…』
《ハハ、うらやましいね、おっとぼくもご飯をもらわないとね》
『フフッ、そうだね、そのために来たんだもんね…いち、猫さんがご飯ちょうだいだって』
お喋りしながら猫を撫でる私とゴロゴロ喉を鳴らす猫を見ていたいちは…どうしたのかな?なんだかプルプルしている。
「ちょっ…ちょっと待ってて、今用意するから…」