第6章 チョロっとこわい趣味?
「だからと言って逃げる事はないよね?ねぇタキちゃん、僕はなにも君をいじめたくて口煩くしてるわけじゃないんだよ?君はもう僕達のファミリーなんだ、野性のタヌキでもない、ペットでもない、飼われてるわけでもない、仲間なんだよ。君がいる今の居場所はどこ?人間社会だよね?今のままじゃ些細なところからボロが出て仲間を危険に更さないとも限らない、君の居場所を奪いたくないし、君を危険な目に合わせたくない。だからこそ僕なりに考えて言っているつもりだった…けど…そんなに嫌われてるなんて…心外だよ…」
チョロ…そんなに…私バカだよね…。
『ご、ごめんね…チョロッ!!そんなふうに思ってくれてたなんてわからなかった!私の事ゴミみたいに思ってるって…私の事嫌ってるって。だからチョロの事…神経質で自意識高くて口煩くていけずな人だと思い込んでた…ごめんなさい…グスッ…チョロォ…ごめんね…ちゃんと言うこと聞くから…ぎらいにならないでぇ…』
また…泣いちゃった…グスッ……。
チョロはそっと私を抱き締めるとハンカチで涙を拭ってくれた…優しい…。
「はいはい…わかってくれたならいいんだよ…ほら、もう泣かないで」
『ありがとう…チョロ、じゃあ首輪外してくれる?』
「今は外してあげれないね」
『なんで?ペットじゃあないんでしょ?首輪ってペットとかに着けるんだよね!?』
えっ?チョロ…?カラとは違う形で雰囲気が変わった…そんな色っぽい顔出来るんだ…。
「強いて言えば僕の趣味だね、僕のイメージカラーの緑色の首輪が君の栗色の髪によく似合ってるよ」
ウヘェ…とんっでもない趣味発覚きたーっ!!落ち着け私!
『チョロ、なんか変だよ?チョロらしくないよ?」
「タキちゃん…僕はね、好きになったらこうやって首輪を着けて束縛したいタイプなんだ、意識した時から何度こうやって首輪を着けたいと思ったことか…それなのに君ときたら惜し気もなく裸を晒してるんだからどうしようもないよね、だからね?教えてあげるよ、君の言い方だと人間の雄だっけ?それらに裸を晒してる事がどれ程危険で情欲を煽るのかをね♪」
そう言ってチョロはスーツの上着を脱いでベッド脇のテーブルに置く、キッチリ締めてる白いネクタイを弛めながら私に迫ってくる。
あるぇ?これ…どうしたらいいの!?
『アハ…お、面白い冗談だよね~♪』