第4章 力の吸収訓練
「いやだ…」
あら?カラがまともに戻った?
「いやだーっっ!!たとえオレ自身の物だとしてもそんな物持って突っ込むのはいやだっ!!タキっ!カタログを取り寄せるっ!先ずはお勉強だっ!」
『えっ?勉強?』
う~ん…めんどくさい事になった…。
『ええと…そのカタログの中から、カラが選んでそれだけ覚えるってのはダメなの?』
うっっ!?カラに片手で頬っぺたをアイアンクローされた…、顔を寄せて低い声で私に囁く、ひぃっ!!…目が据わってて怖いよ…。
「タキ…たったそれだけ覚えて、もしまかり間違って大事な場面の時にまたこいつが出てきたらどうするんだ…?返答ははいかyesだ」
『ひぇっ!は、はひ…』
コクコク頷く…ちょっと涙目になっちゃったよ…、カラ怖い…。
ボフンッ、タヌキに戻ってソファの下に隠れる…だって怖いんだもん…。
「おーい、カラ松?何やってんだよ、タキが怯えて隠れちまったぞ?」
「あ~あ…可哀想に…タキちゃ~ん出ておいで?ほーらクッキーだよ~♪」
ソファの下を覗くトドがクッキーを持っておいでおいでしてる…、クッキー…食べたい…でも、カラ怖い…。
ビクビクしながらソファの下から出てトドの腕に飛び込む。
「よしよし♪こんなに震えちゃって怖かったよね~?おそ松兄さん、タキちゃんが落ち着くまでボクが預かるけどいい?」
「ああ、こんなに怯えてちゃしょうがないわな、頼むわトド松」
トドは片手で私を抱いたまま、私のワンピースとヒールを持つと応接室を出ようとした…所でカラがやっぱり低い声でトドに聞いてくる…ビクゥ…怖い怖い怖い…。
「どこへ連れてくつもりだ?返すんだ…トド松」
「あのさぁ、彼女が怯えてんのがわかんないの?カラ松兄さんも少し落ち着きなよ、ここにいたらいつまでたってもこの状態だからボクの部屋に連れてくの、タキちゃんが落ち着いたらちゃんと返すよ、じゃあね♪」
今度こそ応接室を出て廊下に出たらトドは歩きながら呟いた。
「まったく…そんなに大事なら怯えさせるなっての…」
ピンクの扉の前で立ち止まると鍵を開けて私にニッコリ笑いながら語りかける。
「フフ♪ボクの部屋へようこそ、タキちゃん!」
うわぁ…カラの部屋とはまた違う感じの部屋…ピンクと黒のインテリアだ。