第3章 フェロモンと発情期

どうしよう…何を食べていいのかさっぱりわからん…。
待て待て私、ここは無難にご飯に何かのってる物を………。
ねぇよっ！！コンチクショーっ！！いや…何かあるはず…そ、そうだ、汁物…いや、待てよ…飲み物なら無難に手を付けれる…いやいや…やっぱり汁物………――――。

『………………………』

「………い、聞いてる？タキ～？ありゃ…おい、カラ松ぅ？タキどうしたの？これ』

「どうした？タキ？これは……完全に固まってるな…」

「ねぇ…おれ思うんだけどさ、何から食べていいのかわからなくて混乱してトリップ中じゃないのかなって…」

「ありえるよ、納豆ご飯にめざしが御馳走とかいっちゃう子だよ？さっきだって祝い事かって聞いてたし、きっとこのテーブルにのってる朝飯のメニューを見た事ないんだよ」

「何それーっ！？今どき信じらんない！どこまで貧乏だったのぉっ！？」

「不憫な子ですなぁ…なぁ？一松はん」

「ほんまやでぇ…なぁ？十四松はん……あ…目頭が…」

「よし！こうなったらあれだ！カラ松、何でもいいから口に放り込め！！」

「Roger！！クッ…許せ…タキ……いけ！エッグベネディクト！お前に決めたっ！」

ん？誰かがほっぺを掴んで私の口に何か…モグ…モグモグ…！？美味しーっっ！！何これ♪

『何これっっ！？めっちゃ美味しーっっ！！』

「フッ…Mission complete！！」

「やるな…カラ松！さすが俺の弟だ♪」

『カラ？これ何？食べた事ない！凄く美味しい！てか、あれ…私…』

ん？思考の海に沈んでたのかな？あぁ…悪い事したな…。

「タキ、お前さっきまで固まってたんだよ？分からないならちゃんと聞いてくれよ、な？」

『あ…うん…ごめんなさい』

「気にする事はないぞ、でもまぁ今までのタキの質素な食生活と比べたら豪華に見えて遠慮するのもわかる、だがここはもうそんな生活とは違うんだ、質素なのは悪い事ではないが、もうその貧乏っ気はなくそうな？」

｢そうだ、食に関しては一々考える必要はない、目の前に出されたら手づかみでもどういう食べ方でもいい、食っちまえ｣

ボス…カラ…、そうだよね、今までとは違うんだもん！これから色んな物を食べれるし、食べさせてくれるんだから遠慮なんかしてたら逆に悪いよね。