第13章 神なんてくそくらえ
そこまで話すと彼女はプリプリと怒りだす。
山『それがどうじゃ、瀕死状態になったので起きてみればまだそんなに刻も経っておらぬわ、何故か人間の男どもに囲まれておるしっ!?もうひとりのわらわはいったい何をしておったんじゃっ!?』
「フ~ン♪God girl よ…オレ達に、このオレにっ!…愛されていたに決まってるだろう?」
山『はぁ?そこの青いおぬし…いったい何を言っておるんじゃ?もうひとりのわらわは人間に興味はないはずじゃっ!ゆえに人間と関わる等あってはならん事じゃっ!?』
「いや、実際ぶりぶり関わってるよな♪俺達と出会う前からも人間社会で暮らしてたみたいだしな」
「はぁ~…僕達と出会った所から話した方が早いだろうね…いいよ、僕が順を追って話すよ」
チョロさんは理路整然と今までの出来事を話し出す。
「ねっ?僕達とどっぷりでしょ、だからどこかに行っちゃうなんてダメに決まってるでしょ?約束したんだし、まさか元山神様ともあろうお方が大嘘つきなわけないよね?」
山『……………』
締めにそう言った顔がゲスいな、そう言う所はやはりチョロ松と似てるなぁ…。
話を聞き終えた山神の彼女はうつ向いたまま言葉も出ないようだ。
山『ひとつ…聞いてもよいか…?』
「ん?何?言いたい事あるなら今言っといた方がいいよ?」
山『のぅ…?わらわの…この身体の純潔は守られておるのか…?』
「ん~?フッ…タキの初めてはオレがもらったぞ♪発情してたんだから仕方ないだろう?」
彼女のフヨフヨ浮いていた身体から力が抜けベッドにつっぷして泣き崩れる。
「フーン♪そんなに泣くほど嬉しいのか?God girl よ」
彼女はガバリと起き上がり涙を流しながらカラさんを睨む。
山『おぬし…おめでたい頭をしとるのぅ、おのれ…よくもわらわの純潔を…人間と契った穢れた身体では幽世(かくりよ)に行ったとて…力のある神に嫁ぐ事も出来ぬではないかっ!!どうしてくれるのじゃっ!?』
「嫁ぐ…?お前は…誰かの嫁にでもなるつもりなのか…?」
山『当たり前じゃっ!顕世で祟り神になるくらいなら神の世界でもある幽世で嫁いで安泰に暮らす方がマシじゃからの』
ヤバイ…カラさんの雰囲気が変わった。
「諦めるんだな、God girl…オレ達がお前を幽世なんてわけのわからない所に行かせると思うのか?ん~?」