第12章 休日の過ごし方
いちは部屋の中に入るとベッドをチラリと見る。
「…………」
ベッドの上ではタキが膝立ちになったカラのぺニスをフェラチオしている真っ最中だった。
「へぇ…あんな事まで出来るんだ…」
あの様子なら無理矢理って訳じゃないみたいだし…心配する程の事はなかったのかな…気のせいかタキもノリノリに見える…。
それならさっさとおれ達の分を回収して撤収した方がベストだね…。
瞬時に情況判断したいちは目当ての品物を持って自分の部屋に帰る。
一「おかえり…」
「やっぱ一松くんは行かなくて正解だったよ…」
一「そうなんだ…」
いちはデリバリーの料理が並ぶテーブルに隣の部屋で回収してきた品物を置く。
「はぁ~…おれにはタキにあんな事…させたりなんか…出来ないよ…」
溜め息を吐きそう呟くとギュッと拳を握る、そんないちにお疲れとでも言うように足元にシロが刷り寄る。
《ニャーン》
「フハッ、ありがとうシロ…」
いちはシロを抱き上げると優しく撫でる。
一「何やってたのか…おれには想像もつかないね…」
床に座り猫じゃらしで子猫達とじゃれる一松をいちは見つめる。
「一松くんは知らなくていいよ…そのままの君でいてほしいね…まぁ…たぶん無理だろうけど…」
一「えっ?何が?」
「ううん…なんでもない、さぁ食べようよ」
一「うん」
二人でソファに座り料理を食べる。
一「ねぇ…いちさんはタキちゃんの事…どう思ってるの?」
「どうって?彼女の存在に関して?それともおれの…彼女に対する気持ち?」
一「答えれる範囲で…」
「ん~…存在に関しては正直おれはよくわからないよ、専門家じゃないしね…ただタヌキって言っても本来のおれ達人間の知る動物の方じゃない…もっと異質な存在…アヤカシとか妖怪の類い…おれはそう思ってる、そんな存在がなんで殺し屋なんてやってたのか…そもそも見た目に反してあいつ何歳なのかね?」
一松は食べる手を止めると隣の部屋の方向を見ながら言う。
一「アヤカシや妖怪なら長生きなんでしょ?聞いた事ないの?」
「今更聞くのもね…後、おれの彼女に対する気持ちは兄さん達とは違うね…好きだけど変な事しようなんて気持ちはないね…ヒヒ…それにおれも童貞だしね…」
一「ふぁっっ!!マジかよ…」
「別に隠すつもりはないし…」