第12章 休日の過ごし方
いちコンビSIDE
「あ…タバスコがない…カラ兄さんが持ってったのかな…?」
一「なんか三人分抱えてたから混ざっちゃったんじゃない…?頼んでた飲み物もほとんど持ってかれてるみたい」
「ん~…ちょっと待ってね」
一「?」
いちは何処から取り出したのか聴診器を壁に充てる。
何をしているのか分からない一松は訝しげにその様子を見守る。
「あ~…これは今は無理かな…チッ…」
一「へっ?どういう事?」
「お仕置きという名目のお楽しみの真っ最中だよ…あいつ無茶しないでくれるといいんだけどね…ヒヒ…聴いてみる?」
いちはそう言うと一松にチョイチョイと手招きする。
一松は聴診器を受け取ると耳に付けて指差された場所に充てる。
一「えっ…はぁっ!?何これ…////」
「応接室でタキがお仕置きされてたでしょ?あれの続きやってるんだよ…何やってんだかね」
一「あぁ…あれね…////………止めなくていいの?」
「様子くらいは見に行くけどさ…止めれるなら応接室の時におそ兄さんがとっくに止めてるよ…キレてる時のあいつ…カラ兄さんはとにかくめんどくさいんだよね…」
一松は聴診器をいちに返す、いちはまた装着した聴診器を壁に充てながら様子を伺う。
「うーん……埒があかないからこれはさっさと取りに行った方がいいかな……向こうの不手際なんだからこっちが我慢する必要ないし?」
一「それならおれも一緒に行くよ…?」
「やめといたら?たぶん一松くんには精神的に良くないかも…おれが行ってくるから待ってて…」
一「えっ…そうなの?う、うん…わかった」
いちは一松を置いて部屋を出る、たかだか隣の部屋に行くだけなのに足取りは重い。
「はぁ~…まぁ…ついでに様子見るだけだし…」
溜め息を吐きつつ独りごちると青い扉をノックする。
一時の間を置いてドアが開くとバスローブ姿のカラ松が顔を出す。
カ「あれ?いちさん?どうしたんだ?」
「どうも…お楽しみの所邪魔して悪いんだけどさ…そっちにこっちの分のタバスコとおれ達の飲み物持ってきてないかな…」
カ「ちょっと待っててくれ、カラさんに聞いてみる」
カラ松は一度部屋のドアを閉めるとまた開ける。
カ「どれか分からないから部屋に入って持って行ってくれって言ってるんだが…」
「ああ…そう、なら遠慮なく入るよ…」