第11章 エチケット袋は必須ですから
カ「だがあれはタキちゃんだって悪いと思うぞっ!カラさんは心配でしょうがないだけなんだ、黙って内緒で街に行くなんて言われたらそりゃあお仕置きだってしたくなるぞ?」
『それなら二人の仕事に私も連れてけばいいだけじゃないっ!?目の届くところに置いておけば問題ない話でしょっ!?それすらも危ないってどんだけ過保護だっつーのっ!屋敷の中だけで飼い殺しにするつもりかってーのっ!私にも仕事させろやコラァッ!!本当!もう話になんないっ!!言ってもわからないなら身体に教えるだけって何それっ!!快楽地獄って何するつもりよーっっ!!それをするなら発情してる時だけにしてよっ!それならいくらだってセックスさせてあげるわよっ!!カラ松さんだって次に私が発情したら処理しなきゃいけないのに真っ赤になって前屈みになってないで助けろってーのっ!!ハァ…ハァ…』
あぁ…一気に捲し立てたら疲れた…ハァ…。
「おいおい…お前らいったい何やってんだよ?喧嘩しないで仲良くしろよな~」
カ「ハァ…この調子じゃカラさんがいないと話にならないな…」
『カラが戻ってきたらもっと話にならないわよ…たぶん…とーにーかーくっ!何されるかわからないから私はボスの部屋に避難するだけよっ!!今の私にはカラが一番危険でボスのところが一番安全なの!わかった?カラ松さん!』
ズビシッ!と腰に手をあてて念を押すようにカラ松さんを指差す。
「ほぉ…?どういう事だ?タキ…」
ひぃっ!?この無駄に低くて良い声は…私は恐る恐る入り口を見る。
死体の山の向こうでカラが雷切を片手にピキピキに青筋立てて笑ってる…。
『う…カラ…お、お帰りなさい…き、今日はボスの部屋で寝るって話をしてただけよー…』
チ、チビりそう…思わず目を反らす。
カ「カラさんお疲れ様!カラさんからもタキちゃんに言ってくれっ!こっちの話をちっとも聞いてくれないんだっ!」
『あっコラァッカラ松さんっ!!余計な事言うんじゃないわよっ!!』
チャキ…スパン!スパン!スパァンッ!ん?何この音…何かを斬った?ま、まさか…!?
ドカッ!!四角く斬った壁を足で蹴りカラが鞘から抜いた雷切片手に部屋に入ってくる…いつもは綺麗な雷切の青いオーラも今はとてつもなく怖く感じる…私…終わったかも…。
「おいおい…壁を壊すんじゃねーよっ!!」