第11章 エチケット袋は必須ですから
チョロはやれやれといったジェスチャーでチョロ松さんを促して去ろうとする。
まてまてまてっ!私頂戴って言ったのにスルーされたっ!?
新作ブレンドの紅茶まで持ち出したって事は部屋に行かなきゃダメってことかよっ!?クッソが……ク………クッキーに罪はない……今の所チョロ松さんもおとなしい…よ、よし…。
『待ってよ…新作クッキー…食べたい…拷問部屋に行ってあげるから…食わせろやくらぁっ!!』
咄嗟にギュッとチョロの腕を掴んで足を止めさせる。
背中を向けているチョロがどんなゲス顔してたかなんて私は知るよしもない、振り返りニッコリした顔でありがたいのかなんなのかよくわからない称号を口にする。
「そうこなくちゃね♪さすがタキちゃん!クッキーモンスターの称号を与えたくなるね、そうと決まれば行くよ♪」
チ「うわぁ…何っ!?…このやり取りっ!!」
手を引かれて拷問部屋へ、相変わらず清潔感の溢れた部屋だこと…。
「遠慮なく寛いでくれていいからね♪」
どうやら紳士的に対応してくれるみたいね、なら安心かな。
『やったぁ♪マメと一緒にベッドにのってもいい?』
「うん、好きにしたらいいよ、待ってて今紅茶いれるから」
ローファーを脱いでベッドに上がるとポーチからマメを出してゴロゴロする、チョロ松さんはおとなしくソファに座ってこっちを見てる、フム…話かけてみるかな…。
『ねぇ?チョロ松さんはここの生活にはもう馴れた?』
チ「えっ?あ…う、うん////ボチボチかなぁ…」
『ふーん…皆ボチボチってとこなのかしらね、各々がうまくやってるみたいだしね♪』
チ「カ、カラ松兄さん達のとこは、ど、どうなの////?」
『カラ達はうまくやってるわよ、勿論私ともね♪』
チ「へぇ…////そ、そうなんだ」
「ほらタキちゃん、紅茶がはいったからソファにおいで、これが新作のクッキーだよ」
ベッドからおりてローファーを履いてチョロ松さんの隣に座る、紅茶を置きながら私の隣にチョロも座る
デザインのお洒落な箱の中には個別包装された大きめのクッキーが入ってる、うわぁ♪マジで美味しそう♪
『チョロ、ゴミ箱とって』
「はいどうぞ」
私はゴミ箱を足元に置くとさっそく包装を取ってかじる…。
『美味しーっっ!!!チョロっ!これすっごい美味しいっ!!幸せっ!!』