第2章 六つ子なマフィアと秘密の力
「それにしても思ってたより酷い生活だったんだな」
おそ松…ボスに抱き上げられた。
そうなの?人間にしてみたら私の生活ってそう言うレベルなの?分からないな…。
『ねぇ?ボス、あなた達からしてみたら、私の生活ってそんなに酷いレベルなの?』
「もう食生活聞いただけで泣けるレベル?殺し屋やってたならもう少し余裕あったんじゃないの?」
『コネとかそういうのないから偶々知り合った仲介者を通してた…そいつが言った値段で動いてたから相場なんて知らない』
「あー…ほとんど抜かれてたわけだね…」
「その仲介者め…許せんな」
カラがいつのまにか戻ってきてた。
『あー…やっぱり信用出来ない奴だったんだ…よかったタヌキだって事と秘密の力の事がバレなくて、あんなの使ったらタダ働きさせられたあげく、使えなくなったらポイ捨てされてたかもね』
「タキ?秘密の力って何?化ける意外に何かあるの?」
フム…どうせここで生活の面倒みてもらうんだし、知ってた方が皆も動きやすいか…。
ボスに視線を合わせるとヘタに隠し事はするなと目が言ってる。
『わかってるよボス…隠し事はしない、その方が私もお手伝いしやすいし、動きやすいからちゃんと話すよ、実際みた方が早いんだけど、今いきなり武器が出てきたら皆警戒しちゃうだろうし』
「はぁ!?武器?」
コクコク頷いて話の先を続ける。
『そう、大きい人間に化けた時限定、相手から力を吸収したらその相手の力、特性によって武器を具現化できるの、実際やってみる?人に試すのは初めてだから、どうなるかは知らないけどね』
そう言ったら、カラが手をあげた。
「よくわからない力だな…いいだろう、オレが試そうじゃないか」
『そう、わかった…ちなみに力の吸収は経口摂取だから』
「えっ?はっ?口?」
ボフンッ!!!耳、尻尾なし人間に化ける、カラの頬に手を添えて口から力を吸う。
『見てて…』
うわぁ…対戦車用、いわゆる軍隊で使うようなロケットランチャーが具現化された、なんだかえらくカスタマイズされてるけど。
『重い…ほんの少しの吸収だけでこれならがっつり吸ったらミサイル位が出来そうだね…、カラは攻撃重視特化だね、それも威力は相当って思ったらいい…』
そう言って、余りの重さにカラにロケランを渡す。
『これが…秘密にしてた私のもう1つの力、解った?』