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【おそ松さん】とあるタヌキの事情

第9章 初めてのおつかい IN 赤塚


ま、まさかここで首輪を付けられるなんて思いもしなかった…。

『チ、チョロ…?なんで首輪付けるわけっ!…外してよぉ~っ!』

「きえちゃいたいなんて呟く悪い子にはちゃんと首輪を付けとかないとね♪ほら、やっぱり君の栗色の髪には僕特注の緑色の首輪がよく似合うよ♪白塚に戻るまでは外さないからね!」

チ「確かに…よく似合ってるね、なんなら手錠も貸しましょうか?」

フムと顎に手をあてて頷くチョロ松さん…とんでもない事言ってるっ!

『悪夢の再来よっ!首輪だって大概なのにぃっ!さらに手錠なんて物付けたりなんかしたらチョロの部屋をクッキー部屋から改めてまた拷問部屋って呼んでやるんだからっ!ムキーッッ!!』

「落ち着いてタキ、またストレス溜まる…シロがテラスで待ってた、タキがいなくて寂しそうだったよ…帰ったら遊んであげてね」

『いちぃ……そうだっ!この子後で診てくれる?』

私はカラの膝から降りていちの側にいくと子タヌキをさしだす。

「ん…、少し衰弱してるけど、怪我の応急処置もしっかりしてあるしミルク飲めたなら大丈夫だよ、白塚に帰ったら点滴したほうがいいかな」

そう言うといちは私の頭を撫でる、あっ、そうだ…忘れてた…。
私はボスの側にいくと頭を下げる。

『ボス…手間を掛けさせちゃったし、迷惑かけてごめんなさい…』

ボスは私の頭を撫でながら優しく笑う。

「ハハッ…迷惑だなんて思ってねーよ、今回の事は見て見ぬふりなんてお前には出来ない事だろうからな、あのタヌキはお前が責任もって世話しろよ?赤塚の六つ子に関してはデカパンと繋がりがある時点で遅かれ早かれ顔は合わせてただろうしな、お前が気にする事はねーよ、わかったか?」

私…あんな…ボスは本当に私が必要なわけじゃないとか弟達の為に私を必要としてるだけとか…なんでそんな事考えちゃったんだろ…ごめんね…ボス…。

『うう…ボスゥ…ヒッグ…うわ~んっっ!!ごべんなざい~…私…皆と離れてざみじがっだ~っ!!もう無茶な事…ヒック…言わない~っっ!!』

ぐずぐず泣き出した私をボスは胡座をかく自分の膝にのせると胸に抱き締めて背中をあやすように優しくポンポン叩く…ああ…やっぱボスの胸って落ち着く…鼓動の音が心地いい…その心地よさと安心感にいつしか私は意識を手離して寝てしまった………………………………――――――
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