第3章 笑顔のわけ
少し暗い室内に、たくさんの人達。
ゲームの音で騒がしくて・・・。
必死に、芥川達の後を追わないと迷う。
忍「よし、まずはこれやな。」
向「負けねえぜ、これでは!」
太鼓の達人と書かれたゲーム。
あたしにはさっぱり分からなかったが。
『初音ミクの消失』が流れだした。
芥「頑張れ、向日!!」
鳳「負けないでください、忍足さん!」
凄く速いテンポを完全にモノにしてる。
どっちもうまいけど、忍足が上か?
滝「ユーリ、ちょっと来て。」
「?えぇ、わかったわ。」
滝に手を引かれてたどり着いた場所では。
跡部と日吉、穴戸と樺地がいた。
日「俺の勝ちみたいですね。」
穴「また負けちまったか。」
何かの勝負かしら?
跡部がブレザーを脱いで、日吉と並ぶ。
たくさんの観客が注目していた。
跡「俺様に勝てると思ってんのか?日吉。」
何かの的にパンチする跡部。
・・・凄い威力だけど、壊れないのかしら。
数値的には、日吉の勝利だった。
跡「チッ・・・。おい、ユーリもやれ。」
「勝てるハズないわ、無理よ。」
そうは言いながらもあたしはブレザーを脱ぐ。
観客の目があたしに向いている。
滝「パンチでもキックでもいいみたい。」
「あら、なら簡単ね。・・・はぁっ。」
バコーンっと音がして、的が折れる。
あ、壊しちゃったわ。
あたしのキック力は破壊兵器並だから。
穴「げ、マジかよ!折れてんぞ、これ!」
日「なんてキック力・・・・。」
ざわざわと騒ぎだす観客達。
店の人も目を丸くしていた。
「軽きだったんだけど、ごめんなさい?」
本当に軽きだったのよ。まさか壊れるなんて。
・・・弁償かしら。