第3章 笑顔のわけ
正門が、ほんのりと夕日に染まっている。
今は放課後であたしはみんなを待っていた。
正門に来いと跡部に言われたから。
鳳「ユーリ先輩!お待たせしました!」
「・・・帰ろうかと思ってた。」
穴「まあまあ、そんな顔すんなよ。」
穴戸になだめられたが、あたしはイラついてる。
何分待たせれば気がすむの?
鳳と穴戸の後ろには、滝を含め全員がいた。
芥「跡部~!早く行きたいC~。」
向「さあ、行くぜ!ユーリ!!」
芥川は跡部をぐいぐいと引っ張っている。
あたしは向日に引っ張られている。
いったいどこへ行くつもり?
忍足を見るけど、微笑んでいるだけ。
「滝。いったいどこへ行くの?」
滝「ん~、楽しい所かな。」
楽しい所?あたしに思いつくハズがない。
日吉にもそう言われ・・・。
向日と鳳、芥川に引っ張られてついた場所は。
「・・・・ここは・・・?」
日「ゲームセンター、と言えば分かりますか?」
あまりにも意外な場所だった。
てっきりまた違う場所でテニスかと・・・。
向「よっしゃー!!!遊ぶぜ!!!!」
樺「・・・ウス。」
芥「ユーリ、何する?!」
はしゃぎまくるメンバー達。
あたしはポカンと見つめてしまった。
まさか、本当にゲームセンター?
ていうか・・・なぜ?
穴「せっかく来たんだし、楽しもうぜ!」
「・・・はぁ・・・。」
半ば強引に腕を引かれ、中へ。
ゲームセンターなんて、何年ぶりだろ?
イギリスでも行ってなかったし。
あたしにとって、未知の世界だった。