第3章 ショッピング
『(放っておけば乾くのに…)』
葵「濡れたままだと風邪ひいちゃうよ。ほら、座って」
『(また心読まれた…)』
は頷いて大人しく座った
葵「髪も痛んじゃうしね」
葵はの髪の毛をドライヤーで乾かしていく
温かい風が頭に当たり、睡魔が襲う
首がコクコクと動く
葵「ちゃん…?」
ガクンッと体勢が崩れる
葵「おっと…!!」
の体を後ろから抱きしめて倒れるのを阻止した
葵「危な…」
は熟睡しているのか、目を覚まさなかった
葵「歩き回って疲れたかな…」
葵はを抱きかかえての部屋へ
葵「ゆっくり休んでね」
葵は部屋から出ようとしたが、服の裾をが掴んでいた
『……ご……なさ…』
葵「…?」
『…ごめ…なさ…い…』
葵「…!」
葵はの隣に座り、頭を撫でた
葵「大丈夫だよ…。ここには…ちゃんの味方しかいないから…」
葵がそう言うと安心したのか掴んでいる力が緩んだ
葵「おやすみ、また明日ね」
夜「あ、おかえり…ってちゃんは?」
葵「ドライヤーしてたら寝ちゃって。いっぱい歩いて疲れちゃったんだよ」
夜「ケーキは明日にしようか」
駆「そうですね!」
―――――
『ん…』
目を覚ますと自分の部屋
『あれ…』
昨日ドライヤーをかけてもらったところまでは覚えている
『そのまま寝ちゃったんだ…』
はベッドから起き上がり、部屋を出た
そしてテレビの音が聞こえる部屋を覗く
そこには3人の人物が
『あ…の…』
春「あ、おはよう、ちゃん」
海「よく眠れたか~?」
涙「おはよう…」
『おはよう…ございます…』
春「ちゃんの朝ごはん、葵くんが用意してくれたよ。今チンするからね」
『あ…すみません…ありがとうございます…』
涙がの前に立つ
『…?』
涙「………もふもふ」
『え…?』
涙はの着ているパジャマの耳を触る
涙「気持ちいい…」
海「涙はモフモフが好きだな」
涙「うん…癒される…」