第2章 出会い
夜「わっ!降ってきた」
葵「みんな早く帰ってくるといいけど…」
『…………』
は服を握り締めた
夜「ちゃん、はい服」
『あ…ありがとう…ございます…』
夜「明日のお休みって誰だっけ?」
陽「確か…恋と駆じゃないっけ?」
夜「明日2人とも用事あるかなぁ…」
葵「何で?」
夜「ちゃんの洋服を買ってきてもらおうかなって」
陽「なるほど」
葵「恋がいるなら可愛い服選んでもらえるかもね」
『…私…そこまでしてもらわなくても…』
陽「いいから甘えとけ。みんな妹が出来たみたいで嬉しいんだよ」
『妹…?』
陽「は兄妹とかいたのか?」
『…いえ…一人…のはずです…』
陽「あんまし覚えてねぇのか?」
は小さく頷いた
陽「そっか。ま、今は俺たちが家族だからな」
陽は目線を合わせて頭を撫でる
『……家族…?』
陽「あぁ」
『…血の繋がりは…ありません…。それなのに…家族…?』
陽「血の繋がりなんか関係ねぇよ」
『……?』
わからない…
意味がわからない…
―――――
夜になるとみんな帰って来た
雨が降ってきたらしく、服も髪も濡れていた
葵「はい、タオル」
駆「ありがとうございます!」
恋「いきなり降ってくるんだもん、びっくりしたぁ」
涙「お腹空いた…」
夜「ご飯できてるからね」
郁「やった!もうお腹ぺこぺこですよ~」
は扉の隙間から覗いていた
『(…雨…強くなってきたんだ…嫌だな…)』
海「お、晩飯だぞ。もう出来てるってさ」
『…はい…』
海「元気ねぇな。大丈夫か?」
『…大丈夫です…表情が変わらないのは…いつものことで…』
海「いや、昨日より表情が暗いからさ」
『…!』
海「体調悪いか?」
『…いえ…大丈夫です…』
海「無理しないで言えよ?まずは飯食うか」
『………』
は小さく頷いて海の後ろをついて行く
『(いい匂い…)』
キッチンへ行くと美味しそうな料理が並べられていた