第19章 近くて遠い恋《6》
政宗の揶揄いから逃れるために、家康の右隣に移動したけど…………
「(味がわからない!)」
揶揄われていたときも隣にいたけど、
政宗の揶揄いに必死に対抗?していたから、そこまで意識してなかった…
隣に座っているのを意識すると、いろんなドキドキが交ざり…
口では「美味しい」と言っているが、ご飯の味はこれっぽっちもわからなかった
「(家康の横に座っているのは嬉しいしドキドキするんだけど……)」
『煩いですよ。』
確かに煩かったよな…
家康、あんまりワイワイするようなタイプじゃなさそうだし…
眉間に皺よっててかなり怒ってるし…
咄嗟に、反対側に逃げてきたけど…迷惑だったかも…
どうしよう…
何か話したいけど…共通の話題が《薬学》しか…
帰ったら、薬学教えるって言ってたけど
ただでさえ看病してもらって『仕事』増やしちゃったのに、また増やすことになるよね。
一番最初に『面倒』って言ってたし…
というか、煩いって言って怒ってるから、話すのも嫌かも!?
じゃあ食事が終われば、お姉ちゃんのとこに行くべき?
いや!秀吉さんもいるし邪魔しちゃいけない!
いっそのこと、もう部屋に戻るべき?
脳内はぐるぐる混乱し始めている