第18章 近くて遠い恋《5》家康side
「~~//もう政宗の横に絶対座らない!!」
吹き掛けられた耳を押さえ、真っ赤な顔で政宗さんを睨み付けた陽菜
膳を持って俺の右隣に座り、食事を再開した
政宗さんはニヤニヤと笑っていたが、挨拶にきた家臣と話しだし、こちらの方にはもう向かなかった
ていうか…
今の何だよ………
苛立ちが増してきて、眉間に皺がよる
政宗さんの行動は陽菜を好いてる自分にとっては、苛立ちを増幅させる
陽菜も嫌ならもっと嫌がればいいのに、それをしない陽菜にも腹が立つ
「(あんな反応したら、男が喜ぶに決まってるだろ…)」
ただでさえ、信長様の戯れで注目を浴びたというのに…
政宗さんの戯れにも反応して…
チラチラと家臣達が陽菜のことを見ている
当の陽菜は「美味しい~♪」と
怒っていたのもすっかり忘れて食事を楽しんでいる
『美味しい』…………じゃないし