第18章 近くて遠い恋《5》家康side
「ついさっきだけど…目の前で告白が始まったときはさすがに驚いた…」
「へぇー、あんなにお前らのこと妹みたいだ!とか言ってたのに、ちゃっかりしてるな」
俺もそう思う。
確かに、姉妹が安土に来たときの秀吉さんの疑い振りは凄かった。
俺も多少は疑いの目で見てたけど、秀吉さんがかなり疑ってたし、自分は関わらなければいい。と思っていたから、自分から姉妹に近づくことはしなかった。
疑いが晴れてからの秀吉さんは、姉妹に世話焼きをしまくっていたし
『妹みたいに可愛いな~』と二人の頭を撫でているのを何度か見かけた。
まさか姉の方に好意を寄せていたとは……
まぁ、俺も秀吉さんのことは言えないけど……
「香菜が秀吉に取られたか。じゃあ、陽菜。お前は俺の女になるか?」
……は?