第18章 近くて遠い恋《5》家康side
「そう怒るな。怒ると可愛い顔が台無しだぞ。まぁ、怒っていても可愛いがな」
「…光秀さん。思ってもないこと言わないでください。」
「おや。本当のことを言ったまでだが?」
「…もういいです……」
「光秀、揶揄いすぎだ。それより陽菜。お前、飯食ったのか?」
「あ、ううん。お酌してたから、まだ何も食べてない。」
「なら、こっちに座って待ってろ。飯持ってきてやるから。ほら、家康そっちに詰めろ。」
「ちょっ!何するんですか」
政宗さんが膳を退かし、俺の体も押して、自分と俺の間に陽菜を引っ張り座らせると、膳を取りにいった。
「わっ……家康、食べてたのにごめんね…」
「別に…陽菜が謝ることじゃないでしょ…」
ほんの数分後
「ほら、陽菜」
「美味しそ~」
政宗さんが膳を持ってきて陽菜の前に置いた。
『いただきます』
と手を合わせ、陽菜は食事を始めた
「そういや、いつから秀吉と香菜は引っ付いたんだ?」