第17章 近くて遠い恋《4》
広間に入ると、既に宴は始まっていた。
いつだったか、軍議に呼ばれたときみたいに末席に座ろうとしたら
「香菜、陽菜、来たか!こっち座れ!」
秀吉さんに呼ばれて、お姉ちゃんと一緒に向かい、秀吉さんを間に挟んで座った。
「陽菜、元気になって家康から許可出たんだな!良かったな!」
頭を軽く撫でられ
「髪型もいつもと違って可愛いじゃないか!似合ってるぞ!」
秀吉さんは笑顔で褒めてくれた
「うん。お姉ちゃんにしてもらったの!私じゃ、こんなに凝ったの出来ないし」
へぇー。と秀吉さんは感心し、
「香菜は、ほんと手先が器用だな」
とお姉ちゃんの頭を撫でて褒めていた。
「っ秀吉さん!こどもじゃないんだから…//」
「あぁ、悪い悪い」
秀吉さん、悪いと思ってないでしょ…
そのまま三人で話していたのだが
お酒が進んで、秀吉さんは饒舌になっていた。
「陽菜が戦場に行ってから、香菜は毎日俺のとこに来て、陽菜の安否を心配してたぞ。妹思いの優しい娘だな。俺達にも気遣いができて、ほんといい女だよ」
「ひ、秀吉さん!?//」
お姉ちゃん本人の前で、お姉ちゃんを褒めちぎる秀吉さん
「ほんと、香菜は可愛くていい女だ。」
「!?!?」
「!!!?//」