第106章 恋した記憶、愛した事実《27》
「いやっ!!離してっ!!!やめてぇぇぇぇっっ!!」
陽菜の身体を、大の男が4人ほどで押さえこむが、それでも陽菜は必死に抵抗する。
「おいっ!口を塞いどけ!!」
陽菜の叫び声で、また家康たちに探しに来られては困るため、鬼原は荒い口調で従者たちに命令する。
「家康っ!!!たすっ……!んんっ!!!!」
助けを求める前に、すぐに口を手で塞がれ、声を出すこともできない。
「はぁ、はぁ……抵抗なんぞしおって………だが、これで抵抗なんぞできん」
押さえつけられた陽菜の姿を見下ろし、下品な笑みを浮かべる鬼原の顔に、陽菜の身体は恐怖と嫌悪で、ガタガタと震え出す。
「(……や…だ……私……これから…………)」
家康と想いを交わしてから、何度も愛し合う行為をしてきた。
だけどそれを、今から無理矢理犯されるのかと思うと、身体の震えは止まらず、顔からは血の気が引いていき、陽菜の目にはじわじわと涙が込み上げてきた。
「そう怖がらずとも、すぐに好くなりますから……陽菜様…?」
「…~~~~っっっ!!!!」
ニヤリと口角を上げた鬼原に、陽菜は心の底から恐怖を感じ、ポロポロと涙がこぼれだし……
「!!?んんんーーーーーーーーーー(いやぁぁぁぁーーーーー)!!!!!」
鬼原はまた陽菜の胸に顔と手を近づけて、行為を再開した。