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イケメン戦国『あなたに夢中』

第102章 恋した記憶、愛した事実《23》


政宗と一緒に、器にプリン液を入れ終わると、蒸し器の中に器を入れていき、火にかけて蒸し始めた。


「あとは出来たのを冷やすだけだな。」

「うん!氷水の準備も出来てるよ!」


政宗が火加減の調整をしてる間に、氷水の用意もして、出来上がるのを待つだけだった。


「わかった。なら、出来上がったら俺を呼べよ。取り出すのは俺がやるから。」

「え?私やるよ?」

「あのなー…。お前は、前に取り出すときに、火傷しただろ。お前、案外そそっかしいからな。この忙しいときに、また火傷されたら困る。」

「い、いいよ!政宗、まだやることあるでしょ?この前は、ちょっとした不注意だったけど、今度は気をつけるからっ…」


確かに前科があるけど、政宗は、まだやることがいっぱいあるから、これぐらいのことなら、私がやって少しは負担減らしたい……

それに今回は、前回の失敗と反省を活かして、ギュウギュウに並べていないから、ゆとりがある。


「駄目だ」


だけど、政宗に有無を言わさない言い方で、ぴしゃり。と言われたから、口を噤んでしまい、顔も少し俯く。

すると、政宗がフッと笑うと、ポンと頭を軽く撫でられた。


「これぐらいのことなら、苦じゃないから気にするな。まっ、お前のその気持ちだけ受け取っといてやるよ。」

「政宗……」

「せっかく、火傷も治ったんだ。また火傷したくねーだろ。」


そう言って、政宗の目が、火傷をしていた場所に向けられる。

元々、そんなにひどいものでもなかったし、一瞬触れただけの火傷。すぐに冷やして、手当てもしたから、三日前には、火傷したところは跡もなく綺麗に治った。


「(やっぱり家康の薬って効くな…)」


家康に手当てされたときのこと思い出し、思わず頬が緩む。

すると、頭に乗っていた政宗の手が、頭から離れるのを感じ、顔をあげると政宗の手が、顔に近づいて……


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