第11章 動き始めた恋心〈9〉家康side
陽菜の落ち込んでる姿は見たくないな……
真面目な陽菜だから、勉強すると言えば…
「……また教えるから…」
陽菜が俯いてた顔をゆっくりと上げ
「陽菜が、まだ教わりたい気持ちがあるなら、時間があるときに教えるけど……」
これで少しは元気になるだろうか……
「…いいの?」
「俺がいいって言ってるんだから、別にいいよ。まぁ、陽菜のやる気次第だけど…」
「あ、ある!やる気あるから、また教えて!!」
必死になって言い迫ってきたから、さすがに驚いて目を見開いた
「そんな必死に言わなくていいから」
思わずフッと少し笑ってしまった。
完全に惚れた弱みだな。
言い迫った姿も可愛くみえる。
「(陽菜、元気になったな…)」
秀吉さんや政宗さんなら、甘味処とかに連れて行ってやるとか言って陽菜を元気にさせれるんだろう。
ただ、自分はそういうことが言えない…
それに
「(薬学しか、陽菜と繋がってるものないし…)」
この繋がりを大事にしないと………