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イケメン戦国『あなたに夢中』

第98章 恋した記憶、愛した事実《19》


本来、この時代の子育ては、身分の高い人は乳母に任せることが殆どらしい……特に秀吉さんみたいに、信長様の右腕的存在の立場にあるぐらい身分の高い人だと尚更。

乳母に任せる理由はたくさんあるみたいだけど、秀吉さんは、自分たちの手で育てたい。というお姉ちゃんの意見を受け入れて、家臣さんや女中さんたちを説得して、乳母探しはしないことにしたらしい。

そのことを聞いていたから、産まれて一ヶ月も経ってない今、会いに行くのは、申し訳ないような気がする……


「まぁ、以前よりかは寝不足だが、休めるときは休んでるぞ。自分たちで育てるとは言ったが、女中たちにもいろいろ手伝ってもらってるしな。それに、まだ外にも出れないから、昼間に陽菜と他愛ない話をして、気分転換したいらしい。」

「そうなんだ。そういうことなら、明日にでもお邪魔させてもらおうかな……」

「おう。香菜の奴、喜ぶぞ。」


廊下の水を拭きながら、ニカッと笑う秀吉さん。
本当にお姉ちゃんのことを大事に思ってくれる、自慢のお義兄さんだ。



「…陽菜も香菜と話して、少しは気分転換しろ。家康のこと……不安なのはわかるが、だからって無理するのは良くない。」

「秀吉さん……うん…ありがとう……」



手持無沙汰で、働きづめなのは見事にバレていたらしい……。
義妹のことも心配してくれる、やっぱり自慢のお義兄さんだな……。

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