第95章 恋した記憶、愛した事実《16》家康side
すると
「な、なんですかっ!!?」
手当てのために俯いていた顔を、勢いよくあげ、声も大きく、目を輝かせて、嬉しそうな顔で聞いてくる。
その表情に……
……ドクン……
「っ……………」
なぜか胸が大きく脈打った………
「……あ!ご、ごめんなさいっ……」
勢いよく顔をあげられてさすがに驚き、俺は目を見開いて、顔を後ろに引いたが、その行動に、女はハッとして、慌てて謝ってきた。
「……別に…それより、質問いい?」
「は、はいっ!答えれることなら何でも聞いてください!」
さっき胸が脈打ったのを気にしないようにして……
「………あんたって……何者なの」
女に質問した