第94章 恋した記憶、愛した事実《15》
家康が聞きたいこと………?
「な、なんですかっ!!?」
家康から声をかけられたことがかなり嬉しくて、手当てのために、手元へと向けていた顔も勢いよくあげ、声も今までより大きく、目も輝かせて家康に聞く。
「っ……………」
「……あ!ご、ごめんなさいっ……」
勢いよく顔をあげたことに驚いたのか、家康は目を見開いて、若干顔を後ろに引く。
家康のその行動に、ハッとして、慌てて謝る。
「……別に…それより、質問いい?」
「は、はいっ!答えれることなら何でも聞いてください!」
急いで包帯を巻いて、ドキドキしながら、家康の質問を待っていると
「………あんたって……何者なの」
「え?」
何者………?