第80章 恋した記憶、愛した事実《1》
産着にくるまれた二人の子を、全員が覗きこみ、思ったことを、それぞれ口にする。
「猿みてーだな」
「あぁ。秀吉の飼ってる小猿そっくりだ。」
「おい。どこがウリに似てんだ!」
政宗と光秀が揶揄えば、即座に突っ込む秀吉。
「秀吉様に似て、たくさんの人に慕われ、香菜様のようにお優しい、立派な殿方になるでしょうね!」
「可愛いね~♡初めまして~♡陽菜だよ~♪」
「………ほっぺ柔らかい。」
「こら!家康。頬をつつくな!」
三成と陽菜は、赤子にメロメロ。頬をつついていた家康は、秀吉に怒られ、信長は………
「貴様も、父と同じように、俺の天下不武を成すために、俺にその身を捧げろ。」
産まれたばかりの赤子に、早くも家臣になるよう話していた。