第77章 姉と世話焼きの勘違い ※R18
「悪かった……。貴重な時間を奪っちまって……依頼されているのは、間に合いそうか?」
「途中で終わっているのが三着あって、それはあと二週間で仕上げないといけないの。信長様のは、まだ手をつけてなくて、合間に進めていく予定だけど大丈夫だよ。間に合うから。」
本当は間に合うかどうか、ギリギリだけど、優しい秀吉さんは、自分を責めそうだから、ここはこう言っておかないと。
「……そうか。なら明日から無理するなよ。顔色が悪いのは事実だからな。休めるときに、しっかり休め。」
「うん。ありがとう、秀吉さん」
秀吉さんに抱きつくと、頭を優しい手つきで撫でてくれる。それがなんだか心地よくて、秀吉さんの着物の胸元に顔を埋める。
「どうした?何かしてほしいことでもあるか?」
優しい声で聞いてくる秀吉さん。この数日は厳しい秀吉さんにしか会えていないなら、久しぶりに秀吉さんの優しさに甘えたい。
「じゃあ……もう少し、一緒にいて?」
秀吉さんの胸元から顔を離して、下から秀吉さんの顔を覗きこむように見ると、秀吉さんが息を飲むのが見え……
「こら、そんな顔で見るな。」
コツンと痛くないように、頭を小突かれると、ゆっくりと褥に倒される。
「?……秀吉さ…」
「何もしない。顔色が悪い香菜に無理させたくないからな。」
「………ん…」
秀吉さんから、優しい口づけを落とされ、すぐに唇を食まれる。
「んっ……秀吉さ……ぁ…」
「…香菜……」
お互いの舌を絡めながら、時折、秀吉さんの舌が歯列をなぞり、口腔内を優しく、時々荒々しく、秀吉さんの舌が犯しはじめ、秀吉さんの口づけだけで、私の身体は火照りだした。